11月6日にオープンした金澤町家情報館(茨木町)にて、イベント『金澤町家塾』開催のご案内です。
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テーマ:「菊川界隈の足軽屋敷探訪」
日 時:2017年1月14日(土)午前10時~12時
集 合:金澤町家情報館(茨木町53番地)
※駐車場はありません
解説・ガイド:増田 達男(金沢工業大学教授)
内容概要:
金沢の知られざる武士系町並みを専門家の案内で探訪します。今回は、金澤町家情報館から程近くにある新竪町のまちなみ・侍屋敷や、旧早道町(現・菊川、幸町)の足軽屋敷・足軽小頭(こがしら)の屋敷など を巡ります。
定 員:15名(先着順)、定員を超えた場合のみお知らせします。
参加費:無料
主催:金沢市、協力:NPO法人金澤町家研究会
申込み:1月10日(火)までに「金澤町家情報館」へお名前、所属、電話番号をお知らせ下さい。
【問い合わせ・申込先】
金澤町家情報館9時~17時半、毎週水曜日休館
※祝日の場合、直後の平日休館
〒920-0994 金沢市茨木町53番地
電話 (076)208-3231/FAX (076)208-3241 E-mail kanamachi@city.kanazawa.lg.jpURL
http://kanazawa-machiyajouho.jp/
11月6日にオープンした金澤町家情報館(茨木町)にて、イベント『金澤町家塾』開催のご案内です。
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テーマ:「金澤町家改修ものがたり」
日 時:12月17日(土)午前10時~12時
会 場:金澤町家情報館(茨木町53番地)
※駐車場はありません
講 師:武藤 清秀(むとう設計有限会社代表)
内容概要:
歴史的に運よく残された金沢の町家は、所有者ばかりでなく金沢の貴重な資産です。この町家をできるだけ多く残し、次の世代につないでいくため、どのように活動し、どのような改修を行ってきたか、金澤町家情報館を含め事例を通してご紹介します。そして、これからのまちが、町家とともににぎわうよう考えてみたいと思います。
定 員:20名(先着順)、定員を超えた場合のみお知らせします。
参加費:無料
主催:金沢市、協力:NPO法人金澤町家研究会
申込み:12月12日(月)までに「金澤町家情報館」へ
【問い合わせ・申込先】
金澤町家情報館9時~17時半、毎週水曜日休館
※祝日の場合、直後の平日休館
〒920-0994 金沢市茨木町53番地
電話 (076)208-3231/FAX (076)208-3241 E-mail kanamachi@city.kanazawa.lg.jpURL
http://kanazawa-machiyajouho.jp/
-金澤まちづくり通信 2016.11.10-
金沢市は、2016年11月6日に金澤町家情報館を茨木町にオープンしました。市指定文化財の江戸時代末期の建築と推定される建物の寄附を受け、約6,600万円を投じて全体的に改修したものです。建物自体が金澤町家の改修モデルであるとともに、市民の金澤町家に関する各種相談に対応する総合窓口ともなります。
施設の運営の活性化を図るため、指定管理者による運営も検討されましたが、結局、市の直営による運営となりました。
米穀店として使われていましたが、もともとは大工の棟梁の建物と推定されています。写真に示すように、木造2階建の桟瓦葺で、伝統的な意匠である、卯建(ウダツ)や蔀戸(シトミド)がみられます。間口5間半(実長10.1m)、奥行7間半(10.9m)と間口が大きく、もともと2棟だったものを1棟化したものではないかと推定されています。屋根上に見えるのは、採光や通風のための天窓で、その下には、1階のチャノマとその上の見事な吹抜け空間がみられます。吹抜けの上部は、梁を十文字に掛けた形式となっています。1階左側に見える面格子二面は、間口方向の耐震性を高めるために新たに挿入されたもです。水回り(台所、風呂、トイレ)は、現代的なものに整備され、快適な生活ができます。
開館は午前9時より午後5時半までで、参観は無料です。職員3名が勤務し、各種相談に対応するとともに、希望すれば、来館者は建物の案内も行ってもらえます。水曜と年末年始がお休みです。
また、NPO法人金澤町家研究会が受託している、金澤町家流通コーディネート事業の担当職員も情報館に勤務し、金澤町家の改修や流通に関する相談に対応いたします。
設計・施工監理は、(有)むとう設計(代表武藤清秀氏)で、施工は、ほそ川建設株式会社です。
以下は関連資料のpdfです。「金澤町家情報の写真」をダウンロードして、屋内等の写真をご覧下さい。また、金澤町家情報館の間取りや業務内容、アクセス等については、「金澤町家情報館 リーフレット」をダウンロードして下さい。さらに、金澤町家情報館の開館を報じる新聞記事もアップしています。
改修の状況の動画も、下記のURLにて見ることができます。
「金澤町家情報館」の整備の様子を記録した動画が、金沢市のホームページにアップされました。襖の修復編など、「金澤町家情報館」情報発信コーナーのデジタルサイネージで
流れている映像以外の動画も見ることができます。
★「金沢市公式YouTubeチャンネル」URL
https://www.youtube.com/user/CityofKanazawa/videos?view=0&flow=grid
金沢市はまちづくり関する自主条例が多いことで知られているが、今回、歴史的建築物の保全と活用を進めるための条例が新たに追加された。金沢の場合、大規模な城下町であったため、いわゆる町家以外の武士系の建築様式を持つ建物も約4割程度あるが、歴史的な建物や町並みの保全活用の施策を推進するため、平成17年より、それらを「金澤町家」と総称することとした。条例の正式名称は「金澤町家の保全及び活用の推進に関する条例」であり、平成25年3月制定、4月1日より施行された(下記ファイル参照)。
これまで、歴史的建築物を公共的な展示館等に利用するに際して条例を策定する事例はみられたが、歴史的建築物の保全活用を目的としたものは無いと思われる。京都市が平成24年4月に「京都市伝統的な木造建築物の保存及び活用に関する条例」(木造以外の建物も対象とするため、平成25年11月に「京都市歴史的建築物の保存及び活用に関する条例」に改正)を制定しているが、目的は、文化財的な指定建築物の改築などに建築基準法を適用除外とするためのものであり、主旨が異なる。
金沢市は、すでに歴史的な建築物や町並みを保全活用するための施策を多く行ってきている。平成6年からの「金沢市こまちなみ保存条例」にもとづく「こまちなみ保存地区」制度を嚆矢とし、平成8年「金沢職人大学校」の設立による歴史的建築物の修復等を担う人材の育成、平成10年より「伝統的建造物修復事業」による外観修復、防災構造整備に対する支援、平成17年より「まちなか住宅リフレッシュ事業」による外観修復・内部水回りに対する支援、平成24年よりこれら二つの事業を統合した「金澤町家再生活用事業」による金澤町家の外観修復と内部水回りに対する支援、平成17年から「金澤町家情報バンク」の設立などがあげられる。
また、平成17年に、川上光彦(金沢大学教授、当時)が中心となり、市民による任意活動団体として「金澤町家敬称・活用研究会」(後に金澤町家研究会と改称し、NPO法人化)が設立され、金沢市から各種の調査事業の受託を受ける他、空町家の流通促進を図るための「金澤町家流通コーディネート事業」を金沢市より受託して実施したり、「金澤町家巡遊」などの市民向けのイベントなどを活発に行ってきたりしている。
これらの諸活動はいずれも継続的で地道な活動が必要であるが、自治体の事業は年度予算の制約から、毎年の計画検討と予算要求が必要であり、自治体の財政状況に応じて不確定で不安定な状況であった。今回、条例を制定することにより、金沢市の主要施策の一つとして位置づけ、より積極的な思索展開を図ることにしたものである。したがって、これまでの施策は、本条例のもとで概ね継続されることになる。なお、山野之義市長(平成22年11月当選)の選挙時のマニフェストの一つとして「金澤町家と伝統工芸の創造的継承」が掲げられていたことを反映しているものと思われる。
条例では、「金澤町家の保全及び活用に関する施策の総合的かつ計画的な推進」を図るため、「金澤町家の保全及び活用の推進に関する基本的な方針(保全活用推進基本方針)」を策定すること、また、「金澤町家保全活用審議会」を設け、方針の策定に同審議会の意見を聞くことにしている。審議会は、平成25年5月に、関係する学識経験委員、関係団体からの委員、公募委員2名、計15名で設けられた。「金澤町家保全活用推進基本方針」は、同審議会による2回の審議とパブリックコメントを経て、平成25年10月に策定されている(下記ファイル参照)。
なお、平成19年に「金澤町家活性化懇話会」が設けられ、同懇話会の検討を経て、平成20年3月に「金澤町家継承・利用活性化基本計画」が定めら、前述のような各種の施策の推進が行われてきた。今回の審議会と方針は、それらを条例にもとづいて継承、発展させたものである。
基本方針には、新しい施策として、建築士等による「金澤町家マネージャー(仮称)」を任命し、担当区域の空町やなどの適切な管理を支援することとしている。また、金澤町家の保全活用支援団体の活動を支援するため、上記の基本方針に基づく保全活用支援計画を策定し、市長と金澤町家保全活用支援協定を締結すれば、市は技術的、財政的支援ができるとしています。これらの施策については2014年度から具体化できるように検討が進められている。
以上、新たな自主条例の概要やそれにもとづく施策の推進状況について紹介した。これらの施策の具遺体な内容についての論述などについては、今後にとりまとめて発信することにしたい。